監督・脚本宮川博至

プロフィール

1980年広島県出身。学生時代から映像制作の現場に入り、2004年より演出を始める。これまでにCMディレクターとしてACCブロンズ、ONE SHOW Merit、観光庁長官賞などを受賞。2015年、短編映画『あの夏、やさしい風』がShort Shorts Film Festival & ASIAにて入賞。また同作品がJIM×JIMアワードにて大賞受賞。2018年には2作目となる中編映画『テロルンとルンルン』(岡山天音主演)を制作。広島国際映画祭をかわきりに、国内外の映画祭に出品中。中之島映画祭グランプリ、愛媛国際映画祭脚本賞、富士湖畔の映画祭敢闘賞、ポピージャスパー映画祭最優秀長編賞などを受賞。本作『とべない風船』は長編第1作目となる。

コメント

西日本豪雨は広島で生活している私にとって、初めて身近で起こった最悪の災害でした。ここ広島で生活しているからこそ、豪雨災害をテーマに映画を作らなければならない。そう思い、私は脚本を書き始めました。人は、簡単に「災害が起こった場所などに住まず、引っ越すべき」「もっと他にいい場所はたくさんある」と言います。それも正しい。しかし、事実としてその場所から離れられない人もいます。その人たちの事情を聞けば、口にできない言葉が増えていきます。前向きになんてならなくていい、ただ映画を見ているその時間だけでも前を向く気持ちが少しでも芽生えればと思い、この映画を作りました。