東出昌大

プロフィール

1988年埼玉県出身。2012年に『桐島、部活やめるってよ』(12/吉田大八監督)で俳優デビューし、第36回日本アカデミー賞新人俳優賞等受賞。主な出演映画は、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)、『コンフィデンスマンJP』シリーズ(19~22/田中亮監督)、第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作『スパイの妻』(20/黒沢清監督)、『Blue』(21/吉田恵輔監督)、『草の響き』(21/斎藤久志監督)など。公開待機作は、12/9公開『天上の花』(片嶋一貴監督)、2023年3月公開『Winny』(松本優作監督)、2023年公開『福田村事件(仮)』(森達也監督)など。

コメント

都会のスクランブル交差点でふと周囲の人々の顔を眺め、想う。「この人達にも大切な人がいて、親との死別を経験したり、心が千々に砕けるような人生の瞬間があるのか」。そう想像した時、心が濁流に飲み込まれるような感慨を覚えた事があります。瀬戸内海の過疎化が進む漁村に住み、魚の掛からない網を引き揚げながら、遠くに吊るされた萎んだ風船を眺める男を演じました。彼が何故風船を見つめるのか。私とは他人である彼の人生に想いを巡らせた時、生きていく事の複雑さと残酷さと、人と生きる素晴らしさを知りました。青い瀬戸内の海のような作品です。是非、映画館で多島美と、人の生きていく有りの儘をご堪能下さい。